ブロックチェーン保険システム

ブロックチェーン保険システム

 

大手メットライフの計画

 

アメリカの生命保険業界大手企業である「メットライフ」。その傘下にあるデジタルイノベーションセンター・ルーメンラボがブロックチェーン技術を活用した保険ソリューション「Vitana」の運用を開始したとプレスリリースで発表しました。

 

運用開始といってもまだ試験運用の段階ですが、Vitanaは妊娠性糖尿病を対象にしたパラメトリック保険です。VitanaはMAS(シンガポール金融管理局)のいわゆる規制サンドボックスを活用して行われています。

 

ちなみに規制サンドボックスとは、政府が社会実験のため限定的に規制を解除または緩和することです。

 

シンガポールでは妊婦の約2割が妊娠性糖尿病に罹患すると言われており大きな問題になっています。

 

このプロジェクトでは、ブロックチェーン技術を担当するイギリスのコグニザント、EMR(電子医療記録)担当のVault Dragon(ボールト・ドラゴン)、そしてスイス・リー保険会社が共同参加者となっています。

 

パラメトリックとブロックチェーン

 

パラメトリック保険とは、単に保険事故の有無ではなく、パラメータ(媒介変数)の変化に対して保険金が支払われるシステムです。

 

たとえば地震保険なら、地震でどのような被害があったかではなく、マグニチュードいくつの地震が起きた、ということそのもので保険金が支払われるわけです。

 

地震による個人の損害額や地震との因果関係の証明は大変ですが、地震が起きたこととそのマグニチュードは簡単に分かり、煩雑な調査などを飛ばすことができます。これがパラメトリックの仕組みです。

 

このようなシステムは、データ収集・蓄積・管理に最適なブロックチェーン技術を大いに活用することができます。Vitanaの場合、EMRデータを統合して診断が出た時点で保険が自動決済されるので、手動で申立てを行う必要がないなど著しく効率化されることになります。

 

ブロックチェーンによる医療情報保護

 

これとは別に、キャメロット・コンサルティンググループ(独)が医療データ管理のためにブロックチェーン基盤とするソリューションを開発しています。同社は医療に関する患者の個人情報のアナログ処理が未だに蔓延しているとして、医療過誤などの温床になりうると指摘しています。

 

医療関係のブロックチェーン技術応用についてはこの他にも、再生医療の普及を目的とした日本の仮想通貨STEM CELL COINなどがあります。

 

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